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レッツゴーデベロッパー変真 #5000dai

仙台で行われた、レッツゴーデベロッパー変真というイベントに参加してきました。なぜ、わざわざ仙台の勉強会に参加したかというと、 タケハラマサシさんの『デベロッパーのための「ビジネスモデルYOU」道場 ~セルフマーケティング26の秘密~』というワークショップに非常に興味を持ったからです。

というのもここ最近、自身のキャリアパスに悩んでいて、自分の強みとか、将来どういった自分を目指したらいいのか、ということが、今ひとつ見えていなかったのです。

ですので、セルフマーケティングとは何か、一体どんな強みが自分の中に見つかるのか、ということを求めて、仙台までやってきました。

結論からいうと、完全に「これだ!」という方向性は見つからなかったものの、今後目指すべき方向性を探すための「タネ」が見つかった場だったと思います。

では、順を追って、セッションのご紹介をします。

なお、本セッションに登場するパーソナルキャンバスの詳細は、翔泳社さんから出ている、ビジネスモデルYOUに詳しく書かれているとのことです。

 

まず前半では、このセッションのメインとなるパーソナル・キャンバスの元となった、ビジネスモデル・キャンバスについての紹介と、実際に書いてみるワークショップがありました。

ビジネスモデルキャンパスは、昨年からアジャイル関連の勉強会に参加するようになって、リーンスタートアップ関連のセッションなどで目にすることはあったのですが、説明を受けたり実際に作成するのは初めてで、貴重な体験になりました。

セッション内では、SIerのビジネスモデルを作成する、という例題を3人で行いました。 

 

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初めてのビジネスモデル・キャンバス

そして休憩を挟んだ後半では、いよいよビジネスモデル・キャンバスの書き方を踏まえて、自分自身のパーソナル・キャンバスに取り組みました。

途中途中で、パーソナル・キャンバスの各フィールドにおけるコツが【秘密】として紹介されていましたので、特に自分に刺さったものを中心に、紹介させていただきます。

1.自分自身(リソース)の欄

ビジネスモデルキャンバスと同様に、他の人と差別化できていることがらを書く。

ここで【秘密】。自分自身がスペシャリストかジェネラリストか、どちらが自分に向いているか考えながら書き出すのがいいそうです。

(さっそく苦手なお題が出ました、、がいろいろできる器用な人間ではないので、スペシャリストな気がします)

2.主な活動

自身の仕事内容を書く。単に業務内容だけでなく、勉強会に出ているなど、仕事につながるアクションを書き出します。

【秘密】目の前の仕事と、スキルアップの計画はなるべく独立させること。

3.誰のために役に立つか(顧客)

自分の仕事が、誰の役に立っているのかを記述します。直接的なお客さんがいる場合はもちろん、会社に属している場合は、自分の会社も「誰」に入るでしょう。

4.価値 どのように役に立つか

主な活動であげた活動から、どのような価値が生み出されているかを書きます。顧客目線で書くことが大切です。

【秘密】自分が何者であるかを一言で説明できるようにする。

 →実はこの「秘密」、私が新卒研修のときにお世話になった、教育を専門にされている会社の先輩に、今年うかがったのと同じような内容でした!

5. チャネル

自分の価値をどのように他の人に知ってもらっているか。

ここで、もしも会社から与えられる仕事のみがチャネルだと、会社に自身のマーケティングを依存してしまっていることになります。

【秘密】会社に依存せず、独自のチャンネルを持つこと。

【秘密】アウトプットをすること!

ですので、このブログを書くような行為を通じて、自分自身が何者で、どういう活動をしていて、どんな価値があるのか ということを、自主的に行うのは、セルフマーケティングの観点から重要である とのことでした。

6.コミュニケーションの取り方

普段、顧客とどのようにコミュニケーションをとっているかを書きます。

単にコミュニケーションの手法だけでなく、なぜ顧客が自分に仕事を依頼し続けるのか、ということにも触れます。

7.支援者・協力者

自分にとってのパートナーを書きます

【秘密】速く行きたいなら一人で行きなさい。遠くへ行きたいなら仲間と行きなさい。

8.活動によって得るもの

報酬だけでなく、知識や人脈なども。

9.コスト

活動するために支払っている、時間やお金など。

【秘密】将来の利益につながらないコストは、ただの負債である!

以上、9フィールドを埋めることで、自身のパーソナルキャンパスを作ることができました。

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この結果をみると、私は自分自身の能力については、コーディングがまずあり、そしてスクラムの知識がある、と捉えているようです。

一方で、現在価値を提供できているのは、第一に、スクラムマスターとして、同じチームのメンバーに開発に集中できる環境を提供することを自分の価値として捉えていることがわかりました。

ここのギャップに悩んでいるのかもしれません。

さて、実はこのあとに出てきた【秘密】こそが、今回の私の最大の出会いとなりました。

それが、ヒーロー・キャンバスです。

元ネタは、タケハラさんが昨年のDevLoveのアドベントカレンダーに投稿したものがもとだそうです。

http://devloveblog.wordpress.com/2012/11/29/adcal_day15/

今回の勉強会のテーマは「変真」。ここでヒーロー・キャンバスをやらないでいつやる!?ということで、

全員、「業界のスーパースターになった」つもりでパーソナルキャンパスを改善し、中2病全開のヒーロー・キャンバスを作ることになりました。

そのときに、私は一つのことに気づきました。

ここ最近自分が思っていたのは、「プログラムは好き。だけど自分はスーパープログラマーになれるような資質はないから、他で道を探さないといけない。だけどそれがなんだかわからないから、自分の方向性が見えない」という思いでした。

しかしこれ、特に謙虚というわけでもなく、単に逃げているだけなのではないかと、今更ながら思ったのです。

それよりも、将来の自分が「それはそれはすごいエンジニア」になっているのだと、小さい子がヒーローごっこをしているがごとく思い込み、そのヒーローの自分と、今の自分のギャップを埋めるために継続的に努力することこそが大切なのではないか、と思ったのです。

そこで、この最後の課題では、「自分はスーパーエンジニアである」と思い込み、壮大なキャンバスを書き上げてみた、、、つもりだったのですが、

ふと気づくと、自身の活動内容や活動を通じて提供できる価値は、技術力をもって現状を改善する(テストやデプロイ作業の自動化など)という、現状に毛が生えた程度のものになってしまいました。

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「いろんなことを自動化して、もっと開発に専念できるようにする」というのは、確かに今の自分の最大の関心ごとの一つではあるのですが、ヒーローを名乗るにはちょっと現実的過ぎ。

これは、まだまだ「すごい自分」のイメージが具体的でないのであろうと思いました。

そこで、セッション後、最後の本日の振り返りでは、【変真のための関数】を次のように定義しました。

 

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「スゲーオレ イメージ!」

「自分がこうなったらカッコいい」「こんな自分ならもっと世界を救える」

そういう自分を、具体的にイメージし、そこに向かって少しずつ、前進して行きたいと思います。

以上のように今回、思っていた以上に自分を見つめなおすきっかけとなったレッツゴーデベロッパーでしたが、初めて東京外の勉強会に参加し、外に出ることの面白さを知りました。

まだまだヒーローにはなりきれていませんが、参加する前よりは確実に変真!できたと思います。