エンジニア的なネタを毎週書くブログ

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(仕事の話です)剣道とサッカーと交渉ごとって似ていると思うんですよ

私、個人的に中学から大学まで、と少し期間が空いた後、おとなになってから数年間、剣道をやっていました。
(ここ一年半くらいサボり中)

多くの方は剣道に馴染みがないと思うのですが、競技としての剣道は非常にロースコアゲームで、「一本」がなかなか取りにくい競技です。
その為、左から攻めたり右から攻めたり、速く動いてみたりゆっくり動いてみたり
なんとか相手を揺さぶって、スキを作って、「一本」を取ろうとします。

が、自分ではあれやこれややってるつもりでも、(剣道で)先生と稽古すると全然崩れないし、苦し紛れに「め~~~ん」なんて打っていこうものならあっさり応じられる。
で、

「攻めが足りない」

なんて言われるんですが そもそも「攻め」ってなんだかがよくわからないのです。
本を見てもググっても、それっぽいことが書いてあるような無いような感じで…。

結局、「稽古の中で体得する他無い」という世界なんですね。


今でもさっぱりわからないので、これだけ長くやっていてもまともに試合で勝った経験というのが殆どないのですが…


一方のサッカー。
私自身は小学校の昼休みにボールを追いかけていた程度の経験と、国際試合をたまーに見る程度の素人中の素人なんですが…
一点を取るために、左右のサイドから攻めたり、緩急をつけてみたり…。

これを見ていた時にある日突然、あ 剣道と似ているなぁと 思いました。

(おそらく大概の格闘技やスポーツが、似たような要素をもっていると思うのですが、「なかなか点が入らない」という点において似てるんですよね、この2つ。)

本題

お仕事をしていると、意見が対立する人と話し合ってなんとか落とし所を見つけなければいけない時、ありますよね。
エンジニアの世界だと、チーム内でコードレビューの際に意見がすごく割れるとか、設計方針で議論になるとか といったことがあると思います。
また、クライアント側とAPI側など、立場が違うと「これはそっちがもったほうが良いんじゃ…」「いやいやそっちが…」的な押し付け合いに若干なったりとか。(逆に引っ張り合いも然り)


このような場合、
・自分の主張がどれだけ素晴らしいか

を理解してもらうためには

・相手は何を求めているのか
・相手が譲れないポイントと、譲ってもいいと思っているポイントはどこか
・自分の本当の目的は?
・自分たちの本当の目的は?

みたいなことを把握しつつ、すり合わせしつつ 話を進めて行かないといけないです。

交渉術… と言ってしまうと口先だけの野郎のような印象がしてしまうのですが、
悪い意味でなく、相手と適切に議論するためのスキルや『お作法』というものはあると思います。

このようなスキルやお作法。人に教えるのってすごく難しい、と最近感じています。

実際の議論の場面で、「今回の状況でどうするのが良さそうか」は教えられますが、それを一般化・体系化して身につけるためには本人の中で腹落ちするしか他ない。

逆に、本などで一般化された知識を身に着けても、実際にどう使うか は 何度か繰り返し使ってみないとわからない。

まさに、「稽古の中で体得する」しか無いのだと思います。


ということで、剣道とサッカーと交渉ごとは似ている… というお話でした。