VOYAGEさんの「技術力評価会」がすぐにでも取り入れたいくらい面白かった! #EM集会
今日はこちらに参加しました!
エンジニアのマネージメントで悩んでいる人が集まる会 #3 - connpass
今までそれなりにいろんな勉強会/ミートアップに参加してきたのですが、
「マネジメント」「マネージャー」を冠した会は初めてでした。
主催者の方や、一部の参加者の方はアジャイル系と重なっている印象でした。
なんと、寿司と酒が出てきましたよ。
後半の懇親会用のものだったようですが、発表が始まる前からカンパーイ!
VOYAGE さんのめっちゃ攻めてる「技術力評価会」
今回のテーマは「評価」。
一件目の発表、@katzchangさんの「技術力評価会の話」の発表が大変印象に残ったので、こちらを書き留めておきたいと思います。
VOYAGE さんでは、評価制度の一環として、「技術力評価会」という制度が行われているそうです。
こちらの資料が詳しいのですが、
要点をまとめると、
・半年に一回行われる
・一回90分のセッション
・被評価者は、自身の成果を発表する
・評価者は発表を聞き、被評価者と議論する
・セッション終了後、評価者は評価レポートをまとめ、口頭で被評価者にフィードバックする
・被評価者の発表内容と、評価者の評価レポートはすべて社内に公開される
・評価者は、原則、被評価者と別のチームから選ばれた、「ミドルエンジニア」「シニアエンジニア」「シニアより上のグレードのエンジニア」
・社外評価者(他社のCTOだったり、デブサミで発表しているような人だったり…)が参加することもある
・評価者と被評価者のマッチングは、評価委員会(各チームのリーダーで構成)が決める
・後日(評価レポートが出揃ったあと)、被評価者はチーム内で、技術評価会の振り返りを行う。
・振り返りでは、評価会で得たFBの共有(例えば、「そこはmysqlを使ったほうがいいんじゃ?」のような意見)がチームに共有される
・また、評価会制度そのものが振り返りの議題に上がることもある
というものでした。
この評価会制度、とても良さそうだなと思ったのが二点あります。
1. 被評価者が、コンテキストが違う人に対して説明するスキルを磨ける
個人的には、発表スキルは、エンジニアにとって、とても大事なスキルだと思います。
しかも、別のチームの人(=被評価者のやっていることをよく知らない人)に対して説明するということで、一段更に上のプレゼン力が求められるわけです。
プレゼンに限らず「ちょっと説明が下手な人」って、聞き手が何を知っていて何を知らないのかが分かっていないケースがままあるので…。
発表してくださったkatzchangさんは、自分のメンバーに対して、「転職するとき、採用面接で、コンテキストが違う人に自分がやってきたことを説明する力必要だよ」と言ってモチベートしているそうです。
2. 評価者が、「他社を評価する」という経験を得られる
ミドルクラスのエンジニアって、普通にしているとあまり「他社を評価する」機会がないんですよね。
(360度評価をしていなければ)人の給料を決める機会がないですし、
採用面接の面接官をしているケースも少ないんじゃないかと。
そういったメンバーに、「他人を評価する」機会を与えられるということ、とても素晴らしいと思います。
なぜなら、「評価する」ことを考え、知ることによって、「自分が評価されるとはなにか」を考えることができるようになるからです。
以上の二点(だけではないですが)から、「技術力評価会」、とても興味深い制度であると感じました。
一方で、給料が関わってくるからこそ、何かしら批判的な意見も出てくるようで*1、
katzchangさんのように高い目線を持ったシニアな方が、意味を伝え、啓蒙し続けて行くことが、仕組みを維持するための鍵の一つのようです。
いきなりこれを評価制度に取り込む、というのは難しそうですが、
「コンテキストが違う人に自分の成果を伝える」「他社を評価する」
という仕組みを上手く自身のチームに取り入れたいと感じました。
*)とはいえ、評価だからこそみんな真剣にやるわけで、お金がかかってないとモチベーションがわかない人はいそう…。
懇親会で話したこと 走り書き
評価が難しいタイプ
- アベレージヒッター
- 三振かホームランかタイプ
※アベレージヒッターは挑戦がないところが辛い
※インフラのプラットフォームを提供している会社で、明確に「三振タイプは評価しない」を打ち出した会社がある
挑戦は認めてあげたいけど…
- それでやらかしていいのはジュニアレベルくらいまでなのでは。ある程度のレベルの人が、「リスクも考えずにやってみました」は「挑戦」ではない。
ドバーッと人を採用した
- 「様々な」人が増え、価値観もバラバラに
覚えた単語
- ノーレイティング
- OKR
*1:プレゼン力があるやつの勝ちじゃんとか、評価者ガチャじゃんとか